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ECサイトにおけるUI/UXの設計方法

デザインとは「判断の摩擦を減らす作業」

2026/01/29

ECサイトにおけるUI/UXの設計方法

ECサイトにおけるUI/UXの設計方法

ECサイトのUI/UX設計は、しばしば「デザインの話」として語られます。しかし実務の現場で成果を左右するのは、色やレイアウト以前に、「なぜこの設計にするのか」を説明できるかどうかです。感覚や経験が役に立たないわけではありませんが、それだけに依存した設計は、再現性も改善の持続性も生みません。

本記事では、UI/UXを“センス”ではなく“戦略設計”として捉え、データやリサーチをどのように設計判断へ落とし込むべきかを、概念レベルで整理します。

UI/UX設計の出発点は「見た目」ではなく「行動」

UI/UX設計において最初に考えるべきは、「この画面をどう見せたいか」ではありません。「ユーザーはこの画面で、どんな判断をしているのか」です。ECサイトにおけるユーザーの行動は、基本的に「探す」「比較する」「判断する」というプロセスの連続です。このどこかで判断が止まれば、購入には至りません。

つまりUI/UXの役割は、操作を楽にすること以上に、判断を支援することにあります。ボタンの位置やビジュアルの美しさは、そのための手段に過ぎません。

データ分析は「数字」ではなく「構造」を読むために使う

アクセス解析というと、PVやCVRといった数値に目が向きがちです。しかしUI/UX設計において重要なのは、数値そのものよりも、ユーザーの動き方の構造です。どのページを起点に、どれくらい回遊し、どこで離脱しているのか。その動きのパターンを見ることで、「なぜ判断できなかったのか」という仮説が立てられます。

特にECでは、目的買いで即決するユーザーと、比較検討を前提に回遊するユーザーが混在します。この2つの行動タイプは、必要とする情報量も、導線も異なります。同じUIで全員を満足させようとすると、結果的にどちらの判断も中途半端になります。

UXリサーチは「正解を当てはめる」ためのものではない

BaymardのようなUXリサーチは、しばしば「この通りに作ればよい設計ガイド」と誤解されがちです。しかし本質的な価値はそこではありません。UXリサーチが示しているのは、「ユーザーがつまずきやすいポイント」や「判断を阻害しやすいUIの傾向」です。

つまり、使い方として正しいのは、「この設計は、なぜリスクがあるのかを説明する材料」として活用することです。自社のデータや状況と照らし合わせ、どこが地雷になり得るのかを見極める。そのための視点を与えてくれるのがUXリサーチです。

デザインとは「判断の摩擦を減らす作業」

UI/UX改善というと、「情報を増やす」「目立たせる」といった施策に寄りがちですが、本質は逆です。ユーザーが迷う余地をどれだけ減らせるか。必要な情報を、必要な順番で提示できているか。比較すべき軸が明確になっているか。これらが整うことで、ユーザーは自然に次のアクションを選べるようになります。

デザインは表現ではなく、整理の技術です。派手さよりも、判断のしやすさを優先した設計こそが、結果的にコンバージョンや満足度を押し上げます。

データ活用のゴールは「改善し続けられる状態」をつくること

データを使う目的は、施策を正当化することではありません。なぜここを直すのか、どこを優先すべきか、その判断をチーム内で共有できる状態をつくることです。これができると、UI/UX改善は属人的なセンス論から離れ、継続的な改善プロセスへと変わります。

ECサイトは完成品ではなく、運用され続けるプロダクトです。だからこそUI/UX設計も、一度きりの最適解ではなく、検証と改善を前提に組み立てる必要があります。UI/UX設計とは、見た目を整えることではなく、改善できる構造をつくること。その視点を持つことが、長期的な成果につながります。

当社では、Baymard、GA4をベースとした分析から、ブランド及び顧客・購買体験向上につながるUI/UXを戦略立案から実装、検証までを一気通貫でサポート可能です。

気になる方は、ぜひお問い合わせください。

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