国内外のCMSをいくつか比較してみた
Wordpressの実装・運用がやや重たいと感じていたので他のCMSを検討
2026/01/29

1. 導入:最近のCMS、正直しっくり来ない
社内ガイドラインやオウンドメディアを再構築する話が持ち上がり、久しぶりに「CMSをちゃんと選び直そう」というフェーズに入りました。Next.js(App Router)前提、Headless CMS前提。技術的にはモダンで、選択肢も豊富。……なのに、触れば触るほど、妙な違和感が残る。
「機能は揃っているはずなのに、なんか使いづらい」
「これ、本当に編集者は幸せなんだっけ?」
最近のCMSを一通り触ったあと、率直に感じたのはそんなモヤっとした感覚でした。
2. 実際にやったこと:理想を全部盛りしにいった
今回はNext.js(App Router)との連携を前提に、いくつかのCMSを並行検証しました。
- Headless CMSとしての基本機能
- Studio拡張や独自管理画面の可能性
- AIエディター(要約・リライト・補完)の導入余地
実装ではCursorなどのAIコーディングも併用し、「AIで爆速に管理画面を作れないか?」という期待もありました。
ただ、ここで大きく詰まります。リッチテキストエディター。これが想像以上に鬼門でした。
3. 各CMSのリアルな所感(机上論なし)
Contentful

Contentful
Content that scales. Experiences that convert.
エンタープライズ向けCMSとしての完成度は正直高いです。編集体験も安定していて、「普通に使う分には困らない」。
ただし、拡張や独自UIを入れようとした瞬間、心理的にもコスト的にもハードルが一気に上がる。
「この規模で、この金額か……」そう感じる場面が多く、今回は見送りました。
Notion CMS

Notion
あなたのニーズを叶えるAIワークスペース。| Notion (ノーション)
エディター体験は別格です。AI込みで、正直ここが一番感動しました。
書く・直す・考える、が途切れない。編集者の思考速度にUIが追いついてくる感じ。
一方で、APIは遅い。DBとして使うには割り切りが必要で、設計思想を理解しないと痛い目を見ます。
「CMSというより、最高の編集ツール」そんな印象でした。
Sanity

Sanity.io
The Content Operating System | Sanity
料金は安く、構造化コンテンツは非常に強い。エンジニア的には好感触です。
ただ、Studioの編集体験を拡張しようとすると、想像以上に重い。カスタマイズの自由度はあるけど、その分コストも高い。
Notionの編集体験を知ってしまうと、正直戻れませんでした。
microCMS

microCMS|APIベースの日本製ヘッドレスCMS
microCMS|APIベースの日本製ヘッドレスCMS
UIはとにかく分かりやすい。日本人には本当に優しい。
ただ、エンジニア視点では拡張性や未来感がやや弱い。シンプルな案件なら最適だけど、長期的な進化を考えると悩ましい。
4. 一番苦戦したポイント:エディターを甘く見ていた
AIでリッチテキストエディターをスクラッチ実装しようとしました。
見た目はそれっぽくできる。でも、実際に使うと壊れる。
- カーソル位置がズレる
- Undo/Redoが効かない
- コピペで崩壊する
「見た目だけできて、機能しない」エディターの罠に完全にハマりました。
このとき痛感したのが、成熟したエディターライブラリの重要性です。エディターはUIじゃなくて、インフラでした。
5. 気づいたこと:本当の問題はCMSじゃない
検証を重ねて見えてきたのは、問題の本質はCMSそのものではない、ということでした。ズレていたのは「編集体験」。
CMSの思想と、自分たちが作りたい体験が噛み合っていなかった。
Notionエディターが別格に感じたのは、編集者の思考にUIが寄り添っていたからだと思います。
6. 結論:後悔しないために考えること
万能なCMSは存在しません。だからこそ、先に決めるべきです。
- 編集体験を最優先するのか
- 拡張性や構造化を重視するのか
- 表示速度や将来移行をどう考えるのか
CMS選定で迷っているなら、まず「編集者は誰か」「AIに何をさせたいか」を言語化する。それだけで、後悔する確率はかなり下がると思います。